WJ43号感想

僕に道の才能はなかったようです。残念。


☆☆☆ハンター☆☆☆

最初の1Pがずいぶんと丁寧に描きこまれていたので、どうしたのかと不安になりましたが、終盤はいつも通りで妙な安堵感を覚えました。

今週のハンターは、最近の5人戦隊モノの第二話あたりでよくある
「主人公たちが敵を殺すことをためらうけど、敵はすごく非道なやつらだから、やっぱり殺さざるを得ない」
という、お話でした。

しかし、今回のアルマジロさんはともかく、敵は皆が皆あんな性格じゃないでしょうし、今回のこのエピソードだけで、ゴンたちがムシさんをブチ殺していく正当性は確立できないでしょう。
まあ、そこらへんも併せて、巧く描いてくれるのだと思いますが。

それにしても、すごく普通に戦闘してますね。ゴン。
ボマー戦までほとんど戦闘無かったくらいなのに、キメラアント編に入ってからは、普通に戦ってます。
つまり、それまでゴンたちは弱すぎたんでしょう。
しかし、戦闘が多くなったからといって、一概に楽しくなったとは言えないのがハンターハンター。
最近のよりは、ヨークシン編で団長がさらわれた前後とかの方がよっぽど面白いです。
来週はキルアが戦うようですけど、この単純なバトルの連続は来週あたりで終わらせて欲しいところです。
こういうときこそ、陰獣vs旅団みたいにサクッと終わらせればいいのに、とか、ちょっと思ってしまったりします。


☆☆☆神撫手☆☆☆

神撫手の能力とは、左肩を銃で撃たれながらも、平気で左手で絵画を持ったり、走りまわったり、絵を描こうとしたりする能力なのでしょうか。
なぜ、あの主人公は銃で左肩を撃たれているにも関わらず、痛がるでもなく、苦しむでもなく、平然と会話したり、走りまわったりできるのでしょうか。
悪党の方々も、一応主人公の身体と技術は大切なようですが、まったく治療を施そうともしてないし。
あのままじゃ、主人公死にますよ。

そのことばっかりが気になって、全然本編に集中できませんでした。
こんな細部ですら、読者に不信感を抱かせると全体が破綻する、という良い見本ですね。

あと、神撫手の説明。
生物の脳や神経などに流れる微弱な電気信号を〜
というやつですが、まあ、その言葉をぐっとこらえて鵜呑みにし、想像力の翼をはためかせれば、主人公の能力はギリギリ想像できなくもないですが、母親の残留思念の読み取りというのが、何をどうやるとそうなるのかさっぱりです。
作者の電気信号が作品にいつまでもくっ付いているということなのでしょうか。

・・・・・・想像できないなァ。

この説明を読んだ時、僕は、何か、ある種の懐かしさを感じました。
そう。誰あろう、知欠先生と同じ匂いを・・・・・・。
オリハルコンだから、ナノマシンだから、神撫手だから・・・・・・。


☆☆☆ワンピース☆☆☆

先の読めた話ですが、なかなか良く描けてたと思います。
しかし、あんな国王と飢えた船員を連れていけば、カルガラたちがいたにせよ、一波瀾あったでしょうね。
黄金はもとより、平気で島の娘とか蹂躙しそうですし。
彼らの友情を考えると、出会えなくて良かったんじゃないかとすら思えてきます。


☆☆☆サソリ☆☆☆

蠍法の口伝って、どれもカッコ悪いですね。


☆☆☆テニ王☆☆☆

面白いです。
これを面白いと思っているであろう、許斐先生が面白いです。

プールの伏線とか、まあそれなりに考えてることは分かりますけどね。
越前少年の「目が真っ赤に充血してて〜」の独り言などがわざとらしすぎて、こんな作りじゃ笑うに笑えません。

あと、乾先輩は1%勝率を上げたいだけなら、データの分析より、夜はしっかり寝て次の日しっかり練習した方がいい気がします。


☆☆☆ナルト☆☆☆

シカマルの策がショボイです。
岸本先生はいつも一生懸命考えようとしているのは良く分かるのですが、いかんせんショボイです。
中忍試験のときのシカマルの策もショボかったですが、今週は輪をかけてショボイです。
でも、岸本先生はとても頑張ってる感じがするので、嫌いにはなれません。

それと、今週はシカマルが「能力者」を連発してますが、忍が「能力者」を連発するのは何だか違和感を感じます。
「こんな忍術もあるんだぜ」でいいじゃないですか。


☆☆☆サラブレッド☆☆☆

そんなに悪くは無いです。
面白いとも思いませんが、先週の表紙を見たときに感じた「打ち切りの閃光」は言い過ぎだったようです。そこまで酷く無い。

今週はお母様のお若い頃の写真も現れ、「ヒロインよりもお母さまに萌える」多くの読者たちをさらにトリコにしそうな感じです。
須藤先生のストーキング話は普通に面白かったですし。

しかし、入りたてで受身も満足に取れない新入部員にいきなり練習試合ですか。
先週の件と言い、須藤先生は実践主義者ですね。


☆☆☆こち亀☆☆☆

良いですね。
コロコロを読んでいるとしばしば見かける「何が面白くて、どこで笑えばいいのか分からない4コマ」を彷彿とさせますね。
「檸檬と蜜柑」なんて、まさにそんな感じ。
あまりの意味不明さに、迂闊にも笑ってしまいました。
狙って……いるわけがないですよね。


☆☆☆風天組☆☆☆

志依ちゃんは、何気に普通に嫌な子ですね。
いや、今ごろ気づいたわけでもありませんが。
周りにいて欲しくない人だと、改めて思いました。

今週は「浜の水着女眺めてた」のくだりのみ面白かったです。
箇所でも面白い部分があるなんて、今週は善処してますね。

僕は心底この作品が嫌いなのに、毎週感想を書いてますね・・・。


☆☆☆ミスフル☆☆☆

なんだ、この無駄に満ち満ちた打法は……。
百歩譲って、たまたま今回は極端なアッパースイングが相手の投法に対して有効だったとしましょう。
しかし、当り前に考えるなら、皆が指摘する通り、球の高さを上げるより前に飛ばしてホームラン狙うべきだし、バットで地面をえぐるエネルギーがあれば、そのまま飛距離に変えた方がいいだろうし、第一ホームランを狙えば、野手の落球など期待しなくて良いわけです。

つまり、虎鉄先輩は地面をえぐることで無駄にエネルギーを消耗し、それにより飛距離を減らし、その結果、野手の落球を期待せざるをえないわけです。
わけがわかりません。
普通に前に飛ばせば話は早いのに。

あと、やっぱり蛇神先輩はすごいですね。
「六道眼だから」で全部解決、オールライトです。
どんなピッチャーの、どんな投法だろうが、「六道眼だから打てた」と言われれば納得せざるをえません
道だから、オリハルコンだから、ナノマシンだから、六道眼だから・・・・・・
蛇神先輩は偉大です。
蛇神先輩は偉大です。


☆☆☆ごっちゃんです☆☆☆

皮肉でもなんでもなく、この漫画が今週のジャンプで一番面白かったです。


☆☆☆黒猫☆☆☆

毎週、ぶっちぎりで一番面白いBLACK CAT!
今週も素晴らしい内容で、感涙を禁じえません。

まず扉絵。
ソファに鷹揚に身を任せるクリードが最高にカッコイイですね。
扉絵につけられた編集部のアオリも、絵に添った素晴らしいものです。

「その狂気―漆黒の中乱れ咲く薔薇にも似て――」

このコピーのあまりのカッコ良さに僕は頭まで痺れてしまったのか、つい、うっかり薔薇馬鹿と読んでしまいましたが、まあ、とにかくそれだけカッコ良かったということです。
矢吹先生ほどの大物に付く編集者は流石に一流のセンスをしていますね!

そして本編。
一大事です!
黒猫最大のヤムチャと思われたケビンさんが大活躍しています!
こういったマイナーキャラに脚光を浴びせるあたり、矢吹先生の余裕と言いますか、大物の雰囲気を感じることができますね。
しかし、レオン相手にあれだけのヤムチャっぷりを演じた彼に、果たして勝機などありうるのでしょうか。

いえ、何の問題もありません。
そう、あのときケビンさんがヤムチャだったことには理由があったのです。
それを、今週矢吹先生は解明してくれました。
ケビンは相手が複数いないと本領発揮できないのです。
僕はこれを読んだ時、矢吹先生の深慮に感動すら覚えました。
人はそれぞれに得手不得手があり、常に全ての状況において完璧ではないという、確固たる真理を、矢吹先生は今週のケビンを通じて表現しているのです。
リバーはアバラが折れないと本領発揮できずケビンは敵が複数いないと本領発揮できないのです
トレインですら、初対戦時は彼らの装甲に手を出しあぐねレールガンを使用せざるを得ませんでしたが、今回の「鎧の隙間を狙う」というケビンの手法はトレインのそれより、スマートです。
つまり矢吹先生は「ケビンは複数敵と戦うのも相対的に見て得意」ではなく、「ケビンは複数敵と戦うのが絶対的に強い」ということを現しているのです。
ケビンは1vs1、もしくは味方の方が数が多いときは、実力の発揮できないただのヤムチャですが、相手が見方側より多い場合は、トレインにも匹敵する力を得ることができるのです。
そのメカニズムは、アバラが折れると強くなるリバーと同じく、僕のような凡人にはさっぱり理解できませんが、あの何の役に立つのか分からないゲームをクリアーして集まった掃除屋同盟ですから、そのような非凡な才能が集まっているのでしょう。
そう考えれば船上であっさりと殺られた掃除屋二人組も「一万冊のエロ同人誌に囲まれていないと本領発揮できない」とか「前日に株化が急降下しないと本領発揮できない」とか、いろいろな制約があったのかもしれませんね。

さて、そのケビン。
グレネード弾も跳ね返す鎧を着込んだ敵に対し、隙間を狙うことで対抗したことは上記しましたが、ここで「必ず隙間がある」と考えるのが非常に知的ですね。ものすごくハイレベルな頭脳戦、読み合いが行われています。
僕も詳しいわけではありませんが、グレネード弾というものは、爆風による殺傷を狙う意外にも、破片を拡散させての殺傷を目的とする場合もあるはずです。
つまり、破片型のグレネードの場合は彼等の鎧では隙間を守れないため、被弾しダメージを蒙ってしまうのです。
実際は彼等の鎧ではグレネード弾を跳ね返せないのです。

にも関わらず、彼等が「グレネードですら跳ね返す」と強調するのは、それによって「この鎧には隙間はない」というイメージを敵にすりこもうとしているからなのです。
彼等の知略に満ちた言動にも関わらず、その言葉をハッタリと見抜き、鎧の隙間を狙ったケビンは、さすが選ばれた掃除屋ということでしょう。
あのゲームをクリアーしているだけあって、そうとう頭の切れる男のようですね。

あと、ナノマシンなのに刃を厚さ数ミクロン(1ミクロン=1000ナノ)にした素晴らしさとか、トレインたちの足元しか狙わない戦闘員の紳士さとか、イヴが敵の服を切り裂いたのは誤算ではなく、それを望む潜在意識がそうさせたのであり、また、潜在意識が意識に押し上げられたことによる反動的攻撃行動(敵を殴る)を取ったイヴがフロイト心理学的に見て素晴らしい文学的描写であったことなど触れようと思いましたが、だるくなったので終わります。

矢吹先生は偉大です。
矢吹先生は偉大です。



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