●『君主論』研究_第ニ章





『世襲の君主政体について』
〔第二章では、第一章で分類した「世襲の君主制」について、その統治法が示されている〕

自分たちの君主の血筋に慣らされた世襲の政体は新興の政体よりも保持しやすい
・先祖伝来の統治形態をなおざりにしないだけで良い
・予測できない変事に対しては適当に時を稼いでいれば良い
・政権を奪われても、その簒奪者に何かあれば取り戻せる

生まれながらの君主は得である
・人を害する必要も理由も無いため、臣民から慕われる。
・支配権が古くから連綿と続いていると改革の記憶と理由が消える(これは良く意味が分からない)
ここの意味はどうも「変革が起こっても簒奪者に何かあれば、その政権を取り戻せる(=変革は次の変革を招く、つまり元に戻る)」ということらしい。

⇒新しく君主の座を獲得し、またその後、君主の座を保持していくにはマキャベリも後述するように出る杭は積極的に叩かねばならないが、生まれながらの君主であれば、そういった新しい局面を迎えることがなく、出る杭を叩くような外科的手術も必要ではない。そのために人を害することもなく、慕われやすい。

第二章のまとめ

歴史ある君主政体に生まれた君主が、その政体を保持していくのは容易い。


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